相続は人が亡くなった瞬間に開始されますが、亡くなった人の遺産は相続人の共有財産となっており、全ての相続人の参加による遺産分割協議で合意を形成した後、名義変更などの手続きを行うことではじめて各相続人の個別の所有財産となります。つまり、遺産の分割を行うにあたっては、まず最初に相続人について調査を行い、確定させる作業が必要となります。
相続人の確認作業を自分自身で行う場合、まず最初に行うことは書類を取り寄せることです。全ての相続人を調べあげるためには、被相続人が生まれてから亡くなるまでの全ての戸籍が記載されている書類が必要で、具体的には戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)、除籍全部事項証明書(除籍謄本)、改製原戸籍謄本の3種類の書類をつかって相続人の調査をします。
調査の手順としては、まず被相続人の本籍地の市区町村役場で戸籍全部事項証明書を手に入れます。戸籍全部事項証明書には、他の戸籍から入った者がいる場合は従前戸籍の部分に転籍する前の戸籍が記載されているので、今度はその転籍前の戸籍について、転籍前の戸籍で本籍地になっている市区町村役場で戸籍の記載書類を手に入れます。これを繰り返し、全ての戸籍があつまった段階で、書類を見て誰が法定相続人になるのかを確定させます。
なお、相続人の調査を自分自身で行う場合は、調査漏れが無いようにしなければなりません。これは、調査で漏れた部分に相続人となる者がいた場合、遺産分割協議を行って協議書を作成しても、相続人が全員揃っていないため法的に無効とされるおそれがあるためです。